建設業において工事を受注するかどうか意思決定しなければならない場面があります。金額的に採算が合わないとしても会社の固定費を捻出するためにやむを得ず赤字で受注しなければならない場合もあるでしょう。しかし、赤字を他の工事でカバーしようと思っても中々うまくいかないものです。大切なことは1つ1つの案件で利益をあげていくことです。そのためにも日頃より会社の固定費を引き下げて、スリムな組織づくりをしておくことです。
これはある建設業のA社長から聞いた話です。日頃からお世話になっていたゼネコンの監督から、ある現場で下請先が見つからないのでA社長にやってもらえないかと相談があったそうです。その現場は工期もタイトでほとんど儲けも無かったそうですが「次の工事必ず埋め合わせをするから」と言われて断ることができず、仕方なく受けたとのこと。しばらくしてその監督は他の県に異動になり、結局は埋め合わせはなかったそうです。大切なことは
・工事案件ごとに原価管理を行い、赤字受注は断る
・固定費を引き下げて経営をスリム化する
・仕事がないときは思い切って人材育成に時間をかける
・既存取引先は毎年目減りがあるので、新規開拓を怠らない
ということではないでしょうか。
