アメリカの経済学者サイモンは意思決定を「定型的意思決定」と「非定型的意思決定」に分類しています。階層別に捉えれば、従業員の意思決定が「定型的意思決定」であり、経営トップの意思決定が「非定型的意思決定」です。
従業員の意思決定はルーティン化されており、例えば従業員がマニュアル化通りに仕事を進めていくことは定型的意思決定に該当します。一方、経営トップの意思決定には戦略の決定があり、それは環境変化適応し、組織の進むべき方向性を示し、自社の経営資源を最適に配分するものでなければなりません。つまり答えのないものに対して意思決定していくものであり、不確実性を伴うものです。
よくあるケースとして経営トップが現場の仕事で手一杯になり、戦略策定を疎かにしていることがあります。結局はクレームが恐いので、日常のオペレーションをしっかりとやりたいという心理が働くからです。しかし、忙しく働いている人間が本来の仕事をしているとは限りません。経営トップは「こっちへ行きますよー」と旗を立てるのが重要な仕事であり、それは不確実性を伴うものですが、先送りにせず経営トップの責任で決定していかなければなりません。

